三菱パワーは長年にわたる発電プラントの運転・保守(O&M)とノウハウを基に開発されたデジタルソリューションTOMONI(TM)を提供し、よりスマートな発電プラントの実現を支援してきており、このほど「遠隔監視センター(RMC:Remote Monitoring Center)」の名称を「TOMONI HUB (Analytics and Performance Center)」(以下、TOMONI HUB)に改称しました。「HUB」には、三菱パワーの多様なサポートを総合ソリューションとして届けるために発電プラントのお客様とつながり、運転データ分析を通じて豊富な社内リソースとつながるという意味が込められています。TOMONI HUBは、遠隔監視機能に留まらず、三菱パワーのあらゆるソリューション能力をつなぎ合わせることで、“お客様と共に”設備価値の向上と脱炭素化社会の実現に役立つサポートを実現します。
TOMONI HUBは、遠隔監視と高精度な分析機能を活用したサービスを提供し、トラブルの予兆を監視するとともに、必要な是正措置を早期に提案することで、発電設備の計画外停止、出力制限、発電効率の低下を防ぎ、不必要なメンテナンス回避に貢献してきました。一例として、TOMONI HUBに接続されたガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)プラントでは、接続していないプラントに比べて計画外停止期間が年間で平均2~4日少なく、年間数億円規模の収益創出に寄与しています。TOMONI HUBは、火力発電所、地熱発電所だけでなく、太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーやエネルギー貯蔵システムなど、あらゆる種類のエネルギーシステムをサポート、お客様の多様なニーズに応えることが可能となります。
当社が水素焚きガスタービンを納入する米国ユタ州のインターマウンテン電力(注)の発電所において、O&Mを担うインターマウンテン・パワー・サービス社(Intermountain Power Service Corporation)の副社長兼特別プロジェクト部長であるジョン・クリステンセン(Jon Christensen)氏は次のように述べています。「再生可能エネルギー由来の水素技術の先進的事例となる84万kW級GTCC発電設備計画において、我々は、稼働率と運用性を確かなものとするために、複数の新技術をうまく連携させる実用的な解決策を持つパートナーを探し求めていました。TOMONI HUBにより、インターマウンテン発電所が運転開始された暁には、アメリカで最もスマートでレジリエントな発電所になるでしょう。TOMONI HUBの機能により、運転やメンテナンスだけでなく、異常気象時や運用柔軟性などの課題へ対応できることを確信しています」。