エーザイ株式会社(代表執行役CEO:内藤晴夫、以下 エーザイ)とバイオジェン・インク(Nasdaq: BIIB、CEO:ミシェル・ヴォナッソス、以下 バイオジェン)は、このたび、抗アミロイドB(AB)プロトフィブリル抗体lecanemab(開発コード:BAN2401)による早期アルツハイマー病(早期AD)に対する無作為化、二重盲検、POC(Proof of Concept:創薬概念の検証)臨床第IIb相試験(201試験)別ウィンドウで開きますの結果がAlzheimer’s Research and Therapy誌に掲載されたことをお知らせします。本論文では、lecanemabによる効果を評価したPOC試験である201試験の結果として、脳内AB量の減少と臨床症状の進行抑制が示されたことが述べられています。本論文では、事前に設定した解析法に基づき、lecanemabの最高用量は、複数の臨床症状を評価するエンドポイントならびにバイオマーカー指標において一貫した進行抑制を示したと結論付けています。現在、この結果の確認を目的とした臨床第III相試験(Clarity AD)が進行中です。201試験の結果は、2018年のアルツハイマー病協会国際会議およびアルツハイマー病臨床試験会議にて発表されています。
本論文の著者である、Director at the Chambers-Grundy Center for Transformative Neuroscience, Department of Brain Health, School of Integrated Health Sciences, University of Nevada Las Vegas の医師であるJeffrey Cummings医学博士は、「AB凝集体は、ABモノマーよりも毒性が高いと考えられています。我々は、このAB凝集体を減らすことが、ADの初期段階における効果的な治療アプローチとなる可能性があると想定しています。Lecanemabの臨床第IIb相試験で得られた結果は有意義であり、現在進行中の臨床第III相試験であるClarity ADおよびAHEAD 3-45により、さらに新たな知見が生まれることを楽しみにしています」と述べています。