これまでもCO2回収に関して、MHIENGは関西電力株式会社と共同で独自の回収技術(KM CDR Process(TM))や高効率で吸収できるアミン吸収液を開発・改良してきました。このプロセスを用いた回収装置は、火力発電所や化学プラント等全世界13ヵ所で稼働し、2020年11月時点で世界トップクラスの導入実績を誇っています。一方、世界的にカーボンニュートラルの実現に向けた動きが活発化しています。既存の火力発電所に加え、バイオマス発電所や製鉄・セメント工場、ごみ焼却施設の排ガスからのCO2回収や大気からの直接回収(DAC:Direct Air Capture)といった幅広い分野でニーズが高まっています。
こうしたニーズに対応するため、MHIENGの脱炭素事業推進室では、よりお客様が導入しやすい回収装置の開発や回収技術の適用先拡大をリードしていきます。また、エナジートランジション分野での新規の取り組みとしては、化学プラント事業の豊富な経験で培ってきた化学反応技術を活かし、カーボンフリーのアンモニアや水素といったクリーン燃料の製造、アンモニアの分解による水素製造技術の開発・活用、回収したCO2の液化・貯蔵・輸送、CO2をメタノール等の他の化学品へ転換利用するCCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)等を対象に技術の実用化を加速させます。